今日お伝えする事は、ナスメンブログらしい看護師向けの記事になります。
ちょっと看護師の専門的な記事になります。
看護師として勤務していると急変という場面に出くわす事があります。
急変が起こった場合は、BLSとかACLSの対応になりますよね。でもここでお話すする内容はその急変が起こってからの対応ではなく、起こる前の段階の話をさせていただきます。
急変が起こる前には、『何らかの徴候がある』と言われています。その兆候を看護師が察知し、対応していく事で急変をできるだけ未然に防ぐ事が可能であると言われています。
たとえ防ぐ事はできなかったにしても、先生に報告したり、少しでも素早い対応ができるようになります。
ここでは看護師にとって、重要なスキルである『全身の観察』や『看護師の五感』はとても重要になってきます。
そもそも何故、急変対応の記事をかく事にしたか?
新人の頃、何もできない自分が悔しかった。
急変の徴候を説明する前に少しまえおきになりますが、今回この記事をかく事になった動機について説明させてください。
昔の私のようにわからない方がイメージできるように、という思いで記事をかく事にしました。
今は、積極的に研修や勉強会に参加している
今は勤務などの調整がつけばできるかぎり、看護協会の勉強会などに参加するようにしています。
新しい事を学び、院内で伝達講習なども行っています。
研修から得られる学びというのは、本当に多いです。私の知らなかった事など、先輩方から教えてもらう事ができるので。
先輩方の体験や研究データーに基づいて、説明されているので、根拠も理解する事ができるんですよね。
予期せぬ急変。という事態はありえる事ですが、私たち看護師の仕事はそういった急変も未然に防ぐ。という事も求められてきます。
例えば、状態が悪そうな患者さんがいたとして、ある症状がでていたとします。その症状がでているのに、ずっと経過をみていたら、その患者さんはどうなるでしょうか。多分、それこそ、本当に急変するでしょう。対応が遅くなってしまうと間に合わないんですよね。
なので、早め早めの対応していく事が重要になるのです。
急変が起こりそうな徴候というのは、『患者さんが助けてくれ!!』とメッセージを出していると理解していく必要があるかと思います。
急変とは何??
Wiblioから以下引用
急変とは、①急激に変化する事。②急におこった変事
と言われています!
急変が起こる6~8時間前に患者さんに何らかの変化が起きている。
Killer symptom(キラーシンプトム)とは?
心停止に至る6~8時間前には、患者さんに何か変化が起こっている可能性があると言われています。
その、何らかの兆候の事を、キラーシンプトム(killer symptom)と言います。
そのキラーシンプトムは、バイタルサインの異常だったり、意識レベルの変調だったり、、色々あるわけです。
以下は、急変や死に結びつく可能性のある徴候として、看護師の『五感』で把握できるものばかりです。理解しておくと実践で活かせると思います。
いつもと違うと察知したら、一次評価・二次評価・三次評価で患者を把握
いつもと違うな~。何か変だ。と気づく事ができたら、患者さんの異変に気付く事ができたも同然です!!あなたも急変に気付く事ができる素質があるので大丈夫!!
あとは、順番に観察をすすめていきましょう!!
の順番で患者さんを観察していきます。
迅速評価では何をするの?
患者さんに『いつもと違うなっ』って異変があると感じたら次の項目を評価してみましょう。
・呼吸の異常(声はでるだろうか?変な呼吸はしていないだろうか?)
・意識の異常(意識は普段どおり?いつもと同じ?JCS?GCSでの評価は?)
・ショックの徴候(顔色悪くないだろうか?皮膚湿潤していないだろうか?)
これは、瞬時に、把握する事はできますよね。
普段から患者さんの様子を知っている場合は、異変には気づきやすいものです。
ですが、普段の様子がわからず受け持ちをした時などは異変に気づきにくいと言われています。
一次評価って何?
迅速評価の次にやる事は、一次評価です。
一次評価で何をするかといいますと。
バイタルサイン、SPO2の測定など、経過を見ても大丈夫そうな問題なのか、早期に対応しなければいけないのか考えていく必要があります。
具体的には、
・バイタルサインの数値
・意識レベルの程度
・SPO2の値
・モニター波形
を数値として把握しましょう。
問題がある場合は、BLSやACLSのアルゴリズムで対応すべきでしょう。
一次評価で大丈夫!と確認ができてから、必ず二次評価にうつります。問題がある場合は、その問題に対して対応しなければいけません。
二次評価って何?
二次評価とは、AMPLEヒストリーで病歴を聴取していく事になります。
『AMPLEヒストリーってなんやねん』と思うかもしれませんね、病棟では聞きなれない言葉ですよね。医師が使う専門用語なので、誰しも聞きなれない言葉であるでしょう。その状態が変化した理由について判断する材料として救急の先生がたは、AMPLEヒストリーを用いて病歴を聴取している事があります。
救急看護の視点になるかと思いますが、病棟でも問題なく活用できる方法だと私は思っています。
AMPLEヒストリーとは何ぞや?って話ですが、それぞれ英語の頭文字で表現されています。
といった内容です。
急変に結びつく可能性のある徴候を理解して、すぐに対応!
急変に結びつく可能性がある症状がでているのに、『ちょっと様子をみよう』とか、『経過をみようかな』と安易に判断しない事が重要です。
そんな徴候があった場合は、すぐに、迅速、一次、二次で評価してみてください。
兆候がでている時は、急変に移行する可能性があります。身体の予備能力でなんとか生命を保っています。
しかし、それが破綻してから治療をしていては、ずいぶんと対応が遅れ、予期せぬ急変へとなってしまう事を理解してくべきです。
夜勤で急変にあたると怖い!急変対応は自分の身にも起こる!
新人でも判断を任される場面もある?
患者さんに予期せぬ症状が起こっていたり急変が起こっている場合は、『新人だから入らないとか先輩だから対応する』とかは、患者さんからすれば全く関係のないことです。その場にいる医療スタッフが対応しなければいけません。その場にいるスタッフ対応しなければ遅くなってしまうのです。
新人が受け持ちをして、発見した場合でも、判断に迫られ場合もあると思います。あわてずに観察するようにしましょう。
夜勤はスタッフが少ないという事を理解しておこう!
日勤帯の時間であれば、人が多くいるのでそれなりに対応する事はできます。
でも、夜勤では少ない人数で対応しなければいけないので、一人一人がそれぞれ対応しなければいけないのです。
急変を発見するのは看護師が多い!
患者さんをよく見ているのは医師も同じですが、それ以上に関わりが深いのは看護師だと思っています。
コニュニケーションをしたり、処置をしたりするなかで患者さんをよくみているのは、看護師ではないでしょうか。
その関わりが深い分、ちょっとした異変や何か変だ!ときづく事が多いというのも事実としてあると思います。
そして、急変の第一発見者として看護師が一番多いというデーターもでています。
看護師が急変対応に強くなる方法!!
まずは日ごろから、患者さんの事をよく観察する事!そして患者さんの異変にきづいた時は迅速、一次、二次で評価してみる事!これが急変対応に強くなる方法だと思っています。
実際に、これらを繰り返し繰り返し対応していく事で急変対応に強くなります!
というか、事前に徴候を察知して対応する事ができるので、急激に悪化する前の段階で何らかの対処ができるのです。
まとめ
・看護師の、何か変だという『五感』を大切にしよう。
・キラーシンプトムを絶対に見逃すな!
・心停止にいたる6~8時間前には何らかの徴候がある。
・異変を察知したら迅速、一次、二次で患者さんを観察しよう。
・看護師が急変の第一発見者となる!
・急変対応に強くなるためには、日々の観察と変化に気づける力を養う事!
これがとても重要だと感じています。